最初に書いておかねばなりません
Xで変更点などをレポートしますとかなんとかと書きましたが、見た目の変更はほぼありません。少なくともCachyOSでは「どこが変わったの?」と思うぐらいでした。
しかし逆を言えば、正式版になってもまたしばらく経っても変わらないということは見た目には既に完成していたのではないかとも思うわけです。それぐらい大きな変更はなかったのですが、内部的には色々変わったのだろうと思います。
特にPop!_OS本家では色々革新的な変化もあったと思えます。Pop!_OS以外の適用できるディストリビューションでは特別これまでと変更がないと言うだけです。
全体的な変更
Rust言語でゼロから構築された新しいデスクトップ環境COSMICデスクトップ環境の完全新規導入がされました。従来のGNOME拡張から独立し、モジュール性とコンポーザブル性を重視。メモリ安全性と高性能を実現。
それぞれがCOSMICを冠するアプリケーションに置き換えられました。
- GNOME Files (Nautilus) → COSMIC Files
- GNOME Terminal → COSMIC Terminal
- GNOME Text Editor → COSMIC Text Editor
- GNOME Media Player (Totem) → COSMIC Media Player
- Pop!_Shop → COSMIC Store
Linuxカーネルも 6.17.9、 グラフィックドライバがMesa 25.1.5、NVIDIAドライバー 580シリーズとなりました。
ハイブリッドグラフィックスサポートが導入され、バッテリー寿命向上。モード切り替え不要で、ディスクリートGPUが必要なアプリが自動的に使用。アプリアイコン右クリックで手動GPU選択可能。
ARMもサポートされるようになりSystem76 Thelio AstraなどのARM64コンピュータ向け公式サポート
インストール/リフレッシュ機能では、フルディスク暗号化対応の簡単インストール。ブート時にSpaceキー保持またはISOからリフレッシュインストール可能。これらはファイル、設定、Flatpakアプリを保持してシステム部分をクリーンインストールする機能です。
COSMICデスクトップの新機能・改善
ウィンドウタイリング
- パネルトグルで直感的に有効化
- ワークスペースごと/ディスプレイごとの独立設定
- マウス/キーボード対応、ドラッグで並び替え(視覚ヒント表示)
これらは以前からもありましたが細かい部分が修正されたと思います。
ワークスペース管理
- 水平/垂直方向の向き設定
- ディスプレイごとまたは全ディスプレイ共有
- ドラッグで並び替え/移動、ピン留め(削除防止)
- 再起動後もタイリング/ピン設定が保持
- パネル/ドックに「番号付きワークスペース」アプレットを追加可能
ワークスペースはいわゆるデスクトップ画面のことです。必要があれば何枚でも追加でき、追加したワークスペース間の移動を横移動にするか縦移動にするかというような意味です。
元々Wayland対応なので別でモニターで2画面、3画面と接続してもそれまでのX11などよりはうまく扱えるわけですが、それぞれのディプレイで設定可能というような意味かと思います。例えば2つ目のディスプレイは縦置きで他のディスプレイは横で使うというような事もできると言うことかと。
COSMICはスタック型にもタイリング方にもできるウィンドウマネージャーを持っています。それらを再起動しても保持するという感じかと思います。
これらも以前からあったものが細かい部分を修正されたんだと思います。
マルチディスプレイ対応
- Hi-DPIと標準解像度の混合ディスプレイをスムーズに扱い
- ピクセル密度に基づく自動スケーリング(設定で微調整)
- ディスプレイ設定の永続化
- ディスプレイ切断時、ウィンドウが残りディスプレイの新ワークスペースへ自動移動
ワークスペースの所で説明したものと被りますが、これらX11では問題あった部分がWayland完全対応で更に美しく反応も速い今どきのディスプレイに合った表示が可能になっています
これらも以前からあったものが細かい部分を修正されたんだと思います。
カスタマイズ
- 設定で豊富なオプション(カラーピッカーによるテーマ、レイアウト選択:パネル+ドックまたは単一パネル)
- パネル/ドックの任意辺配置、アプレットの追加・配置
COSMIC settings(あるいは設定)では様々なカスタマイズが可能になっています。
これらも以前からあったものが細かい部分を修正されたんだと思います。
ナビゲーションとショートカット
- Superキー: ランチャー起動(アプリ検索/切り替え、Web/GitHub検索、計算機、コマンド実行)
- Super + 矢印: ウィンドウフォーカス
- Super + Shift + 矢印: ウィンドウ移動(ワークスペース/ディスプレイ間)
SuperキーとはWindowsキーの事です。Superキー単体ではランチャーが起動し、アプリだけではなく各種機能も行えるようになっていて、Superキーと他のキーとの組み合わせでSwayやHyprland、あるいはNiriのようにキーボードから操作ができるようになっています
これらも以前からあったものが細かい部分を修正されたんだと思います。
追加ウィンドウ機能
- スタック: タイトルバー右クリックまたはタイリング中ドラッグでタブグループ作成
- スナッピング: フローティングウィンドウをディスプレイ端にドラッグで1/4または1/2タイル化
- スティッキーウィンドウ: 右クリックで最前面固定またはワークスペース/ディスプレイ間追
スタックとは重ねるということですが、1つのウィンドウに違うウィンドウをグループ化するという感じです。これはHyprlandやNiriには無い機能です。
これらも以前からあったものが細かい部分を修正されたんだと思います。
アプリケーション性能
COSMIC製アプリ(Files, Store, Terminal, Editor, Media Player, Screenshotなど)が高速・レスポンシブ。ストアから追加COSMICアプリインストール可能になりました。
COSMICは他のディストリビューションでも使用できますが、ストアが使えるのはPop!_OSと一部のディストリビューションだけだと思います。
その他の注目点
Rustによるメモリ安全性とパフォーマンス向上。オープンソースコミュニティ向けのモジュール設計
これらの変更により、Pop!_OSはより高速、カスタマイズ性が高く、現代的なデスクトップ体験を提供するものとなっています。記事では「3年の開発で10年分の進化」と表現されています。