ビジュアル的に確かめてみる
他のページで何度か書きましたが、ギターの基本コードはきっとEとAなんだろうと思う次第です。この2つのコードから作れるものとして以下のコードが上げられます。またあわせてFとBコードも記載しますが、便宜上BはBbとして表に掲載します。
\ | メジャー | セブン | マイナー | マイナーセブン |
---|---|---|---|---|
E | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
F | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
A | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
Bb | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
他にもsus4
などもありますが、頻繁に使うコードというとこれだけあれば事足りるような気もしますし、また説明しやすいのでこれらコードで解説を進めることにします。これらE、Aの2つのコードは開放弦を含むコードではあるけれど考え方としては0フレットを見えないカポがバレーしていると考えるとFやBでも対応することができるようになります。
上記コード表を見て、コードフォームE・FとコードフォームA・B(Bb)をそれぞれ見てみると、バレーがあるかないかだけというのが見て取れると思います。前述したようにEあるいはAの時、0フレットを見えない指(カポ)がバレーしていると考えたらどうでしょうか?結果的にどれだけ元になるコードが横にズレているかと言うのがこの画像から読み取ってほしい真意です。
数年経って気が付きましたが、Aのコード画像を加工して作ったせいかBbの指の数字がおかしいです。1はバレーしている人差し指で、残りは(1)から、中・薬・小指と順番に読み直して下さい。
しかしこれらを理解するためにはその前にアルファベットとドレミの関係を知っておかねばなりません。どこかに書いていたはずですが、もう一度復習のために音階とアルファベットについて書いておきたいと思います。
アルファベットとドレミの関係(復習)
図のように、ミ←→ファとシ←→ドは半音で次の音へと移行します。他は全音で移行するわけですが、この事をギターで表すとすると、
- ギターは1フレット分が半音を表している
- 1フレット飛ばしで全音となる
- ミ←→ファとシ←→ドは半音で次の音に移行する。
こう言う仕組みをまず理解しておいて下さい。
例えば、全音と半音図のミ→ファは4弦2フレットから同3フレットを押さえることでミ→ファとなる事を表しています。つまりすぐ横のフレットを押さえれば次の音に変わったわけです。シ→ドも同様に2弦の開放弦から1フレットを押さえることで同様になります。
全音になる箇所で1つフレットを飛ばすという事を理解するためには、ソ→ラ等を見るといいと思います。3弦開放から2フレットを押さえることでソ→ラとなっているのがわかるはずです。もし#ソを鳴らすのであれば3弦1フレットとなるわけです。
さて、どうしてギターの1フレットが音階で言う半音に当たるのかを説明するとすると、全音と全音の間には半音階(#、b)があるからに他なりません。これを理解するために次のように音階は構成されていると覚えて下さい。
図:全音と半音FIXのドレミを例えばギターの5弦3フレットのドから考えたとして半音ずつずらしていくと以下のような並びになっています。
ドレミ表記 | ド | ド# (レb) | レ | レ# (ミb) | ミ | ファ | ファ# (ソb) | ソ | ソ# (ラb) | ラ | ラ# (シb) | シ | ド |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ABC表記 | C | C# (Db) | D | D# (Eb) | E | F | F# (Gb) | G | G# (Ab) | A | A# (Bb) | B | C |
これらはすべて半音刻み(1フレットずらし)で左から右へと音階が移っていっています。少しわかりにくいですが、ド→レは全音で次の音に移り、その間に半音階を含んでいます。ミ←→ファとシ←→ドは半音階で次の音へ移るので間に何も含まないと理解してもらえれば良いわけです。
ド→ド#→レ→レ#…は半音ずつ次の音へ移行しています。
ではギター全体ではどうなっているのかを見てみましょう。
開放 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 弦 | E | F | F#(Gb) | G | G#(Ab) | A | A#(Bb) | B | C | C#(Db) | D | D#(Eb) | E | F |
2 弦 | B | C | C#(Db) | D | D#(Eb) | E | F | F#(Gb) | G | G#(Ab) | A | A#(Bb) | B | C |
3 弦 | G | G#(Ab) | A | A#(Bb) | B | C | C#(Db) | D | D#(Eb) | E | F | F#(Gb) | G | G# |
4 弦 | D | D#(Eb) | E | F | F#(Gb) | G | G#(Ab) | A | A#(Bb) | B | C | C#(Db) | D | D#(Eb) |
5 弦 | A | A#(Bb) | B | C | C#(Db) | D | D#(Eb) | E | F | F#(Gb) | G | G#(Ab) | A | A#(Bb) |
6 弦 | E | F | F#(Gb) | G | G#(Ab) | A | A#(Bb) | B | C | C#(Db) | D | D#(Eb) | E | F |
レギュラーチューニングの場合このような配置となっています。最左列は弦、最上段はフレットを表しています。
注目すべきは、開放(0フレット)と1、2フレット。12フレット、と13フレットとの関係性。つまり1フレット~11フレットまでの繰り返しを12フレット以降もするということです。まず最初に気づいて欲しいのはこれなのです。
そして[ドレミとアルファベット表記、または音階の図] の表で、見比べて理解して欲しいのは、同じ並び方でギターも音が配置されているという点です。
これを理解してもらうために、E←→Fを探してみましょう。最もわかりやすいのは6弦の配置です。
6弦では開放弦がE、そして1フレットがFとなっています。[ドレミとアルファベット表記、また音階の図]のE←→Fの前後を見てもらいたい。[ギター配置図]と同じ並びになっていることに気がついてもらえると思います。
他の弦も同じように見てもらえばわかると思いますが、すべて音階がそれぞれ規則正しく並んでいることに気がつくはずです。
再度書きますが、ここからわかってもらいたいのは次の 3 点。つまり、
- 音階は半音ずつ次の音へ移動する。
- E←→F(ミ←→ファ)とB←→C(シ←→ド)は半音で次の音へ移行する。他は全音で移行する。
- ギターのフレット1つ分は音階で言う半音にあたる。
このように音とその配置の基礎をまずつかんで下さい。これさえわかれば、例えばC#はどこになるかと聞かれた場合、CとDの間がC#であるということがわかるはずです。ではEbはどこだと聞かれると、DとEの間ということがわかります。
また[ギターの配置図]でも表記されているように例えばF#はGbと同じ音であることも理解しておいて下さい。実際は微妙に違うのですが、ギターにおいては同音と理解しても問題ないです。
ここまでがギターの仕組みもしくはカポを理解するための基礎となります。簡単なことをクドクドとわかりにくく書いていますが、案外この基礎を理解しているかどうかが先に進むためには必要になるキモとなりますので、より深く理解できるように熟読して下さい。